父親が他界して3年後,1000万円の負債が判明。相続放棄できるか
2015/10/28
事情によりますが,できます。
相続放棄は,原則,自己のために相続の開始があったことを知ったときから3ヶ月以内にする必要があります。この期間を延長させるには裁判所の許可が必要です。
しかし,これでは父親の他界した直後には,思いもよらぬ存在であった多額の借金が判明した場合,不都合が生じます。悪質な債権者が,相続放棄期間が満了するまであえて請求を放置し,その後相続人に対して借金の返済を請求をするといった事態も生じかねません。
そこで,3ヶ月以内に相続放棄をしなかったのが,被相続人に相続財産が全く存在しないと信じたためであり,そのように信ずるについて相当な理由があるときは,負債の存在を知ったときから3ヶ月以内に相続放棄をすることができる,とされています。
従って,本件では,父親の他界直後,父親の1000万円の借金があったことを知らなかったし,知り得なかったと言えれば,負債が判明した時点で相続放棄ができます。
ただ,場合によっては思わぬ借金を相続してしまうこともあり得ますので,相続が発生した場合には相談を申し込まれることをお勧めします。
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弁護士 山下 陽
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